師範大学中国語センターの授業の質の高さについて書いてみます。まず自分たちで編纂している教科書がよくできています。中国語センターがある大学は多いですが、教科書まで編纂しているのは、ここと淡江大学くらいです。
以前は、視聴華語というやはりここで編纂した教科書を使っていたのですが、内容が古くなったため、現在は當代中文という教科書を使っています(1~6まである)。
テキストのストーリーがよくできていて、単に言語の勉強だけでなく現代の台湾社会の流行や社会問題も積極的に取り上げていて、興味を持って勉強できます。第4冊までは学生同士の恋愛事情、ペット社会、深刻な少子化、台湾の人情味など幅広いテーマが選ばれていて面白いです。
以前にも書きましたが、今勉強している第5冊になると、内容が急に高度になり、言論の自由、闘牛廃止論、美容整形の是非、代理出産の合法化、死刑廃止論の是非など、社会的な重いテーマが並びます。文書や口頭で意見を求められる事も多く、普段考えないような内容について自分の考えをまとめつつ中国語にするのは大変ですが、やりがいもあります。クラスメートも内容が興味深いと言っています。

クラスによって違うようですが、自分が習っているL先生(50代の女性)のスキルは素晴らしいです。教科書を解説するのはもちろん、出て来る単語を使った別の表現や台湾の政治や風潮に関する事なども、すごいスピードで板書しながらたくさん教えてくれます。宿題はテンコ盛りでテストも多いですが、頑張ってついて行けば必ず実力がつく感じです。
学生から反応にはどんどん発展させてやる気を引き出してくれる一方で、授業の流れについていけない学生の事もちゃんとケアして発言を促していて、学生達は皆先生が大好きです。別のクラスの友達に聞くとそこまで良くはないという声も聞くので、L先生は間違いなく当たりです。
説明はすべて中国語で、日本語はもちろん英語も一切使いません。クラスによっては英語で説明したがる先生もいて、その場合クラスメート同士の会話も英語に流れてしまいがちで、英語がさほど話せない日本人にとってはきついとも聞きます。
L先生は9人いるクラスのまとめ方もうまい。クラスの問題児が失礼な態度を取ったり、授業の流れを妨げるような事をしても決して怒ったりしない(時々、自分を含めて他の学生が注意します)。
先生がやさしいというのは、別の大学も含めて、日本人友達も同じ事を言ってましたから、多くの台湾人教師に共通しているのかも。この中国語センターの先生は90%以上が女性だというのと関係があるかもしれません。
自分のクラスは小休止含めて1日3時間の授業がある密集班ですが、L先生は他に2,3時間のクラスを2つ受け持っているようです。それ以外にあれだけ多くの宿題やテストを採点や手直ししているのはスゴイなあと思います。
でも聞けば、語学教師の給与は、台湾の中では例えばエンジニアなどと比べると低目で、学校との契約も3ヶ月間の学期ごとの更新だそうです。師範大学で教えたいという語学教師は恐らく多いだろうし、学期ごとに学生からの評価もあり、日本の学校とは厳しさが違うなと思いますが、だからこそレベルが高いんでしょうね。


去年2月に来て各大学の語学センターを下見した時、やはり師範大学の環境が一番良さそうと思って選びましたが、ホントに正解でした。ありがたいです!
(最後の写真は師範大学向かい側の通学路です。ここを歩くのはいつも気分が良いです)

