師範大学中国語センターには世界各地から本当にたくさんの学生が来ていますが、その中で中国語の日常会話能力がすでにペラペラな一群がいます。彼らは何十年か前に中国あるいは台湾からアメリカに移住した華人を親に持つアメリカ人で、いわゆるABC(American Born Chinese)です。
両親が中国人という人もいれば、片親がベトナム人という人、片親が台湾の原住民という人もいますが、共通しているのは華人の親からアメリカで生まれ、家庭内では中国語を話し、外では英語を話して育ってきたという点です。当然、中国の日常会話はペラペラですが、中国語で教育を受けてきたわけではないので、文章読解力は高くなく、漢字もあまり書けません。中国語センターで一番多い日本人はといえば、ほとんどの漢字は書き慣れていて文章の意味もある程度分かるものの会話能力はプアです。その意味では対照的な集団と言えるかもしれません。
彼らは大きな特徴があります。それは随分授業をサボるという点です。日本人は台湾が好きなのでなんとか中国語を身につけたいという動機で来ている人が多く、学費も自分で払っているのでほとんどサボりません。ヨーロッパ人やアメリカ人(白人)も旅行などで休むことはありますが、事前に欠席届を出して行きます。ABCの学生は、簡単に休みます。何の連絡もせず2週間続けて休んだりします。
聞く所によると、彼らの親は子供が将来良い仕事につくためには、中国語能力を鍛えて台湾や中国で仕事の機会を探すべきだと判断していて、親が学費を持って子供を台湾に勉強に行かせるというパターンが多いのだそうです。日常会話ができても、漢字が書けず文章を読む力も不足しているのでは良い仕事につけないので、ちゃんと中国語を勉強させたいという事だと思います。
親が学費を出して子供に勉強しに行かせるとなれば、まあサボるのも当然かもしれません。自分だって大学生の頃は親に学費を出してもらっていましたが、相当サボりましたから全然人のことは言えません。


