先日、友達に教えられた学校近くの蒙蔵文化館という施設に行ってきました。ここは、蒙(モンゴル)と蔵(西蔵:チベット)の文化を保存、展示するための台湾政府文化部(文科省に相当)の施設です。
ちょうど、季節展示として台湾の連寶猜という彫塑家の古典が開かれていて、とても興味深く見ました。台湾は日本と同じ大乗仏教ですが日本のように葬式仏教化していなくて熱心な信者が多く有力な仏教団体が幾つもあります。この彫塑家は仏教の菩薩を中心に土から形を作る彫塑と彩色で、多くの作品を送り出しています。中でも特徴的なのは彫塑象の表情で、落ち着いた中にもちょっとユーモラスな微笑を浮かべていて、こういう表情の像は初めてなので興味深く見ました。
ただし、常設のモンゴルとチベットに関する展示は結構地味で、客は自分一人なのに学芸員が3人くらい居て、ちょっと不思議な感じがしました。すると、初代総統である蒋介石が書いた文章が展示されていて、、[蒙蔵委員会]という国民政府にかつて存在した組織に関するもののようでした。
チベットでは活仏としてダライ・ラマが有名ですが、モンゴルにもチャンキャという活仏の系譜があり、チャンキャ7世は国民党から仏教寺院の管理を任され、、蒙蔵委員会の委員長も務めたという事です。
ただ国共内戦に国民党が敗れたため、蒋介石らと共に台湾に渡り、布教活動を続けた後1957年に没しました。共産党は宗教を弾圧したために、それに対するアンチテーゼとして国民党は仏教を大切にするというアピールをしたかったのかもしれません。
自分が信を置くのはテーラワーダとも呼ばれる上座部仏教ですが、台湾の大乗仏教団体も日本のそれよりずっと評価しています。この時は、その一端に触れたようで、これからもっと掘り下げる価値のあるテーマだと思いました。



