今日の日曜日は教師節と言って孔子の誕生日にちなんだ祝日です。明日の月曜日も振替休日なので、趣味の寺廟巡りに行ってきました。今回は台北市東部にある松山奉天宮と松山慈恵堂の2箇所です。
最初に行った奉天宮は規模こそそれほど大きい方ではありませんが、非常に特徴のある造りでした。拝殿の造りが独特で大きな吹き抜け空間が2階まであり、1階からも2階からも立体的に祀ってある6体の道教の神様を見ることができます。
台湾の寺廟は彫刻にこだわっている所が多いのですが、ここは特に動物を彫った彫刻が多かったです。お約束の龍はもちろん、縁起のいい亀、さらに蛙や馬などもありました。いつも思うのですが、透かし彫りの技法を使った彫刻も多いのですが、5センチくらい内側まで彫ってあって技術に驚きます。
木彫だと、奥を彫ってから後で上の形を貼り付ける事もできると思いますが、そんな風には見えないし、石彫だとそもそもそんな事はできないんじゃないかと思います。どういう技術で作り上げているのか想像もつきません。
もう一つ驚いたのは寄付した人の名前を表示している円筒形の名簿板です。一つの円筒に何百人もの名前が書いてあって、ものすごく沢山の名簿があります。1本当たりの数から見当をつけて数えてみたら、2階のここだけで7万2000人近かったです。
他の場所にも名簿板があったので、多分人数は倍以上になると思います。そうすると10万人単位の人が何らかの思いを持ってこの廟にお参りに来て寄付をしているということです。台湾の人たちの信仰心大したものだと思いますし、寺廟の方でもちゃんと一人ひとりの名前を出していて、自分の寄付をいつでも確認できるようにしているのも良いことだと思います。日本のお寺や神社にも見習って欲しいです。
台湾の廟は多くの人の寄付に支えられているので多くのお金が集まっているのは確かです。お布施がすべて免税になっている日本の宗教法人と違って台湾の寺廟は納税義務がありますが、例えば公共向けの寄附行為をすると控除される仕組みがあり、どの寺廟も積極的に寄附行為をしています。なので、救急車の側面にはよく「どこそこの寺廟の寄付です」と書いてあります。
次に行った松山慈恵堂では、多くの参拝客が並んで事務側に何かを渡していました。古着のようにも見えたので、ひょっとしたら家で不要になった古着を必要としている人たちのために寄付していたのかもしれません。だとしたらとても良い取り組みですよね。台湾人は困っている人がいれば何とか助けたいというマインドが強いと思いますが、こういう所にも現れていると思います。
昔本で読んだりした中国の故事から来ている彫刻や絵画が多いというのも、自分が台湾の寺廟が好きな理由の一つです。自分が好きな三国志のシーンを描いた絵画も一杯あるし、三国志の英雄である関羽は仏教、道教問わずどこへ行ってもお目にかかります。
各写真にもコメントをつけているので良かったら見てやってください。









