明日のリコール投票を控えて

台湾の政治
台湾の政治
明日26日は台湾を揺るがしている国民党、民衆党(野党だが国会では多数)に対するリコールの投票日です。総統、国会議員を選ぶ選挙と同じように大変な盛り上がりを見せていて、台湾の政治、選挙上大きな岐路になるのは間違いありません。前日の報道を見て自分なりにできるだけ偏らないように事実だけを書いて置こうと思います
1 リコールの理由
 2024年1月の選挙で賴清徳さんが総統に選ばれましたが、日本の国会議員に当たる立法委員は国民党と民衆党(党首の柯文哲氏は選挙後に汚職で逮捕)の野党が多数を占めてねじれになっています。野党が国会で政府の権限を弱める法律を通過させたり、国防費を含む国家予算をカットするなどの運営をしたため、民進党の若い支持者を中心に、選挙区ごとに国会議員としての言動が問題だとする31人の野党議員をリコールすべく1年前から活動を開始しました。
2 中国との関係
 単純化して言えば、政権党の民進党は中国を警戒し、国民党は中国を容認する立場ですが、国民党の以前の総統の馬英九氏や花蓮氏の国会議員が中国共産党に取り込まれていると感じる選挙民も多く、ここが大きな争点になっています。
 台湾で有名な[館長]という名のyutuberの言動が物議を醸しています。リコール運動が起きて以来、中国寄りの言動を繰り返しています。反感も買っていますが、明確な政治主張があるというより視聴率を稼ぐために極端な主張をしているように見えます。
 最近国民党が青年部会に彼を呼んでスピーチをさせたのですが、台湾の96%は中国人だとか、戦争が始まったら台湾は2分で投降する事になるなど、極端な発言をしました。
3 直前の事件
 ユニバーシアードで台湾の卓球代表が常勝の中国を破るなど好成績を収め、台湾政府が表彰状を送りました。それを不満とする中国選手団の関係者が、記念写真を撮っていた台湾代表の表彰状を奪うという暴挙があり、大きく報道されました。
4 報道
 今日、総統府前の道路で、リコール賛成、反対両グループの集会が行われました。民進党色の強い新聞は10万人と報じています。数字の信憑性はともかく、街中で見ている限りリコールの勢いが強いと感じます。ただ、調査ではリコールに賛成する選挙民はまだ少ないという結果もあります。
 自分の周りの台湾人はリコールを指示する人が多いですが、全体では中国とのビジネスを仕事にしている人も少なくないので、正直どうなるかは予想がつきません。ですが、今回のリコールの結果が、台湾の成熟しつつある民主社会の将来を大きく左右するのは間違いありません。結果が出てから論評するのではなく、今のうちに事実を書いて置こうと思って投稿しています。