何回か書いたように台湾では民進党支持者が国民党国会議員を大規模にリコールする運動を進めています。リコール成立まではかなり条件が厳しいのですが、それでも24件のリコール案件(国民党議員24人を辞めさせる)が2段階の条件をクリアしました。
これを受けて中央選挙管理委員会は7/26の投票を決めました。各選挙区でリコールへの賛成票が反対票を上回り、かつ有権者数の4分の1以上になれば、罷免が成立します。
台湾の国会議員(立法委員)の定数は113人で、現在はそのうち国民党が52議席を持っています。民衆党8人と合わせ野党連合で60議席となり、民進党の51議席を上回っています。このため、国家予算の大幅カットを国会で決めるなど、強引に政府・与党を追い込もうとしていますが、その手法に対して批判が高まっていました。
7月にリコール投票があり、さらにその後本選挙があるため見通すのは難しいのですが、国民党議員へのリコールがある程度成立し、本選挙で民進党が6議席を増やせば野党議席数に関わらずねじれは解消します。24件のリコール案件があるので、可能性は低くないと思われます。
国民党側も対抗して民進党議員をリコールしようとしていますが、今の所自分がニュースを見たり街頭での活動を見ている限り、民進党の勢いが強いです。国民党側は署名の不正や名簿の不正取得などが明らかになるなど混乱していて1件も条件をクリアできていません。
写真の中山駅でも、自分の住んでいる中和駅でも民進党のリコールボランティアを何回も見ましたが、国民党のリコール推進は一度も見ていません。さらに、署名の不正に関わったとして多くの関係者が逮捕されたり事情聴取されたりしていて混乱している印象です。
外国人の自分はニュースを読み解く能力も限られているし、安易な予断はできませんが、国民党、民衆党はかなり追い込まれている印象を受けます。7/26の投票までウォッチして行きたいと思います。
